毎年お正月の風物詩として多くの人々が注目する箱根駅伝は、大学生ランナーたちが10区間・217.1kmを走り抜ける過酷なレースとなっています。
2025年1月に行われた第101回大会では青山学院大学が総合優勝を果たしており、今大会での連覇がかかる状況です。
箱根駅伝2026では、各大学の注目選手たちがどのような走りを見せるのか、ファンの関心が集まっています。
今回の記事では、箱根駅伝2026の注目選手候補から区間エントリーの仕組み、エース区間・山登りのコース特性や一斉スタート・繰り上げスタートのルールまで、大会を楽しむために必要な情報を詳しく解説していきます。
箱根駅伝 2026 区間エントリー発表
エントリーには大きく分けて「チームエントリー」「区間エントリー」「当日変更」の3つのステップがあります。
箱根駅伝の区間エントリー(選手登録)には、レース直前までの駆け引きを可能にするための特殊なルールがあります。
2024年(第100回大会以降の運用)のルールに基づき、詳しく解説します。
1 : チームエントリー(12月10日前後)
大会の約3週間前に、各校は最大16名の選手を登録します。
- この16名がその年の箱根駅伝に出場可能なメンバーとなります。
- これ以降、16名以外の選手を追加したり、入れ替えたりすることはできません。
2 : 区間エントリー(12月29日)
大会の数日前に、16名の中から「1区〜10区の走者」と「補欠(残り6名)」を割り振ります。
- 本走者 : 1区〜10区に各1名(計10名)
- 補欠:最大6名
この時点で発表されるオーダーは、監督たちの「戦略」が詰まったものになります。あえてエースを補欠に入れたり、ライバル校を攪乱するためにダミーの選手を配置したりすることが一般的です。
3 : 当日変更(レース当日の朝)
ここが最も重要で、戦略的なポイントです。往路(1月2日)・復路(1月3日)ともに、朝6時50分にその日のメンバー変更が締め切られます。
当日変更のルール
1 : 交代枠は合計「6名」まで
- 大会2日間を通じて、補欠の6名を最大6回まで本走者と入れ替えることができます。
- ただし、1日に入れ替えられるのは最大4名までです。
(例:往路で4名替えたら、復路は残り2名しか替えられない)
2 : 交代の仕方の制限
- 「補欠→本走者」への入れ替えのみ可能です。
- 一度区間に配置された「本走者→別の区間」へのスライドはできません。
(例:1区に登録した選手を2区に回すことは不可) - 一度外れた(補欠に回った)選手が、後から別の区間で走ることもできません。
3 : 外国人留学生の制限
- 留学生はチームエントリー(16名枠)に【2名】まで登録できますが、実際に走れるのは【1名】だけです。
戦略的なポイント(駆け引き)
なぜ「当日変更」というルールがあるのか、それを利用した各校の戦略には以下のようなものがあります。
- エースを隠す
エース級の選手をあえて「補欠」に入れておきます。対戦相手にどの区間でエースが来るか悟られないようにするためです。
当日の朝、調子の悪い選手や「当て馬」として登録していた選手と入れ替えます。 - 体調の見極め
箱根駅伝は真冬に行われるため、直前に風邪や故障が発生することがあります。
ギリギリまで体調を見極めるために補欠枠を活用します。 - 復路への温存
往路の結果を見てから、復路のどの区間に強い補欠を投入するか判断します。
特にシード権争いや逆転を狙う場合、9区や10区にエース級を隠しておくことがあります。
2021年からの重要な変更点
以前は当日変更の枠は「4名」でしたが、新型コロナウイルスの影響や選手の体調管理の観点から、現在は「6名」に拡大されています。
これにより、これまで以上に「誰がどこで走るのか」を予想するのが難しくなり、監督の采配(戦略)が勝敗を分ける大きな要素となっています。
1月2日・3日の朝7時過ぎに発表される「確定オーダー」をチェックするのも観戦の楽しみの一つになります。
箱根駅伝 2026 エース区間の特性と対策
2区(鶴見→戸塚:23.1km)
特性:最長区間で「花の2区」・「エース区間」と言われています。
中盤13km付近の権太坂(勾配きつい上り50m近く)とラスト3kmのアップダウンが難所になります。
ごぼう抜きが多く順位変動の可能性が大きい区間です。
対策:エース級の走力・精神力を持つ選手が配置されます。
ごぼう抜きで 順位を上げる最大のチャンスであり絶対的な走力が必要になります。
平地でのスピードに加え、後半の上りを走り切るスタミナと精神力が必須になります。
「5強」はここに最主力を投入する想定が多いです。
5強の有力候補
・青山学院大の有力候補
黒田朝日 × → 飯田 翔大 ○:区間10位の記録で順位を11位に押し上げた。
・駒澤大学の有力候補
谷中晴 × → 桑田 駿介 ○:持久力とスピードを兼ね備えた、長距離走向きの選手です。
・中央大学の有力候補
溜池一太 ○:エース格で2区の本命と言われています。10000mを27分台で走る主力です。
・早稲田大学の有力候補
山口智規 ○:エース区間2区の本命です。ハーフでも結果を出している主力になります。
・國學院大の有力候補
上原琉翔 ○:エース区間候補でチームの柱になります。
箱根駅伝 2026 山登りの特性と対策
5区(小田原 → 箱根・芦ノ湖)20.8km
特性 : 箱根駅伝2026の5区(山登り)は、「5強」(青学・駒澤・中央・早稲田・國學院)が
それぞれ『専任クラス』を用意していて、ここが優勝争い最大の分岐点と見られています。
「山登り」の最難関区間。標高差約840mを一気に駆け上がります。
対策 : 山上り適性最優先の選手の起用が必要になります。順位変動が大きいため重要視されます。
5強の有力候補
・青山学院大の有力候補
松田祐真 × → 黒田朝日 ○:暫定では1年生の松田祐真が5区にエントリーされており、「山デビュー」を任せる形になっています。
一方で、4年生の黒田朝日を補欠に置き、「黒田5区」への当日変更の可能性を残した“牽制オーダー”と専門サイトでも指摘されています。
※黒田朝日は1時間07分16秒の区間新記録で『シン・山の神』に!
・駒澤大学の有力候補
安原海晴 ○ : 暫定では3年生の安原海晴を登録し、4区村上・6区伊藤と並ぶ往路~山周辺の軸として配置しています。
ただし補欠に山川拓馬・佐藤圭汰・帰山侑大ら主力を多数隠しており、「5区山川」の可能性もあるとファンやメディアの予想で繰り返し取り沙汰されています。
・中央大学の有力候補
柴田大地 ○ : 暫定では3年生の柴田大地を登録し、全日本4区などでの平地実績を買って山登りに初投入する構図です。
1区吉居駿恭(補欠で1区投入予想)→2区溜池一太→3区本間颯→4区藤田大智と“逃げの往路”でリードを作り、キーマンとして柴田の山を位置づける見方が強いです。
・早稲田大学の有力候補
工藤慎作 ○ : 暫定では前回区間2位の3年生の工藤慎作をそのまま登録しており、メディアからも「山の名探偵」として注目されています。
5強の中で唯一、山のエースを隠さず明示している形で、往路優勝を狙ううえでの最大のストロングポイントと評されています。
・國學院大学の有力候補
髙石樹 ○ : 暫定では1年生の髙石樹をストレートに登録しています。
前を嘉数純平(1区)・上原琉翔(2区)・野中恒亨(補欠で3区候補)ら、ロード・駅伝実績者で固め、「嘉数の先行→上原・野中→髙石の山」という流れが分析サイトでも評価されています。
【往路最終順位】
1位・青山学院大 2位・早稲田大学 3位・中央大学 4位・國學院大学
5位・城西大学(2区の戸塚で襷リレーを1位でリレーし、そのまま上位をキープした。2区を走ったV.キムタイは1時間05分09秒の区間新記録)
駒澤大は7位(3区の二宮で順位を落とし4区の襷は7位でリレー)
箱根駅伝 2026 一斉スタートと繰り上げスタート
【復路一斉スタート】(6区スタートのルール)
往路ゴールで先頭から10分超のチームは、先頭スタートから10分後に一斉スタートとなります。自校のタスキ使用可で、繰り上げタスキとは異なります。
【影響と記録の扱い】
・順位・タイム:見た目の順位ではなく、繰り上げで短縮された実走行時間を加算して合計タイムで計算されるので、逆転は可能です。
・戦略的意味:諦めず走り、以降の区間で挽回を目指す。
・目的:一般道使用のため規制時間を守り、安全・円滑運営するため。
【繰り上げスタートとは?】
箱根駅伝は公道(国道1号線など)を長時間通行止めにして行われるため、交通規制を解除する時間が厳密に決まっています。
先頭の選手が中継所を通過してから一定時間が経過しても、次の走者が到着しない場合、前の走者の到着を待たずに、次の走者が強制的にスタートすることを「繰り上げスタート」と呼びます。
制限時間(先頭通過からのタイム差)は区間によって時間が異なります。
- 往路(2区・3区へ渡す時):先頭から10分遅れ
- 往路(4区・5区へ渡す時):先頭から15分遅れ
- 復路(7区~10区へ渡す時):先頭から20分遅れ
※交通事情などにより短縮される場合もあります。
繰り上げスタートをしたチームは、「見た目の順位」と「実際の順位」がズレます。
一斉スタート(または繰り上げスタート)をした時点でのタイム差を加算して総合タイムを計算するため、ゴール地点で「5番目にゴールしたけれど、実際の順位は15位」という現象が起きます。
襷(タスキ)が繋がらないとは、前の選手からタスキを受け取れず、大会本部の黄色と白のストライプの繰り上げ用のタスキを着用して走ることを意味し、失格にはなりません。
まとめ
箱根駅伝2026に関する情報をまとめてお伝えしました。箱根駅伝2026は第102回大会として2026年1月2日・3日に開催される予定です。
箱根駅伝2026の注目選手は、2025年秋以降の駅伝シーズンを経て明らかになっていきます。青山学院大学、駒澤大学、國學院大學などの強豪校から有力ランナーが出場する見込みであり、各選手の走りに期待が集まるでしょう。
区間エントリー発表は2025年12月29日に予定されており、発表後は各大学の戦略が明らかになります。補欠からの当日変更も含め、監督の采配がレースの行方を左右する重要なポイントとなるでしょう。
5区の山上りや2区のエース対決は、毎年大きな見どころです。一斉スタートのルールについても把握しておくと、復路のレース展開を正確に理解できます。
大学生ランナーたちが全力で襷をつなぐ姿は、見る人に感動と勇気を与えてくれるはずです。箱根駅伝2026の本番を楽しみに待ちましょう。

